Google Meetの議事録AI「Take notes for me」にカスタマイズ機能が追加された

📘 この記事でわかること

  • Google Meet「Take notes for me」に追加された3つのカスタマイズ機能の概要
  • 新しい「Decisions」セクションで何が変わるか
  • 情シスとして社内にどう展開・周知すべきか
  • 対象プラン・管理者設定・ロールアウトスケジュール

▼ 何が変わったのか

2026年4月30日、GoogleはGoogle Meetの「Take notes for me(自動議事録)」機能に、新しいカスタマイズオプションを追加した。

これまでの「Take notes for me」は、会議の内容をAIが自動で要約してくれる機能だったが、出力されるセクション構成は固定だった。要約が冗長だったり、逆に欲しい情報が抜けていたりしても、ユーザー側で調整する手段がなかった。

今回のアップデートで、以下の3つが変わった。

  • セクションのON/OFF切り替え:Summary、Decisions、Next steps、Detailsの各セクションを会議ごとに個別にON/OFFできるようになった
  • 新セクション「Decisions」の追加:会議中の意思決定を自動で抽出し、ステータス(Aligned / Needs further discussion / Disagreed / Shelved)を付与する
  • Summaryセクションの改善:より簡潔でスキャンしやすい要約に改善された

💡 ポイント

セクションのON/OFF設定はその会議限りの設定で、将来の会議のデフォルト設定には影響しない。会議の種類に応じて、毎回自分で調整する運用になる。

▼ 新セクション「Decisions」は何が嬉しいのか

今回のアップデートで最も注目すべきは「Decisions」セクションだ。

会議で「これで決まりましたね」「次回に持ち越しましょう」といったやり取りは日常的に発生する。しかし、これまでの議事録AIではそうした意思決定がSummaryの中に埋もれてしまい、「結局何が決まったの?」と後から聞き直すケースが多かった。

Decisionsセクションでは、AIが会議中の意思決定を自動で抽出し、以下の4つのステータスを付与してくれる。

ステータス意味
Aligned合意が取れた(決定事項)
Needs further discussion追加の議論が必要(保留・持ち越し)
Disagreed意見が割れた(不合意)
Shelved棚上げ(今は判断しない)

これは地味に大きい。「決まったこと」と「決まっていないこと」が自動で分類されるだけで、会議後のフォローアップが格段にやりやすくなる。

⚠️ 注意:英語のみ対応

Decisionsセクションは現時点では英語のみの対応だ。日本語の会議では意思決定の抽出が機能しない可能性がある。英語での会議が多い組織では即戦力になるが、日本語オンリーの環境では様子見が必要。

▼ 対象プランと管理者設定

利用できるプラン

エディション対象プラン
BusinessStandard、Plus
EnterpriseStandard、Plus
その他Frontline Plus
教育機関Google AI Pro for Education
個人Google AI Pro、Ultra

Business Starterは対象外だ。スタートアップでBusiness Starterを使っている組織は多いので、「使いたいのに使えない」というケースは出てくる。プランのアップグレードを検討する材料になるかもしれない。

管理者側の設定

今回のアップデートに個別の管理者コントロールはない。「Take notes for me」自体が有効になっていれば、カスタマイズ機能は全ユーザーに自動で展開される。

つまり、情シス側で個別にON/OFFする必要はないが、逆に言えば「この機能だけ止める」こともできない。社内周知で「こう使ってほしい」と伝えるしかない。

ロールアウトスケジュール

Rapid Release・Scheduled Releaseともに、2026年4月30日から段階的に展開開始。最大15日間で全ユーザーに反映される。

▼ 情シス視点:社内にどう展開するか

この手の機能アップデートは、リリースされても社員が気づかないまま放置されることが多い。情シスとして「知らせるだけ」で終わらせず、使い方のガイドラインまで含めて展開するのが理想だ。

周知で伝えるべき3つのポイント

  • ①「Decisions」セクションの存在を教える:「会議で何が決まって、何が保留になったかがAIで自動分類される」——これだけ伝えれば、使ってみようと思う人は増える
  • ② セクションのON/OFFは会議ごとの設定であること:「一度OFFにしたら次の会議もOFFになるのでは?」という誤解が生まれやすい。毎回リセットされる仕様であることを明確に伝える
  • ③ 英語会議でないとDecisionsは機能しない:日本語会議がメインの組織では、SummaryとNext stepsの活用をメインに据える方が現実的だ

おすすめの使い分け

すべてのセクションを常にONにする必要はない。会議の種類に応じて使い分けると、議事録の品質が上がる。

会議の種類推奨セクション理由
意思決定系(経営会議、予算会議)Decisions + Next steps「何が決まったか」と「次のアクション」だけが重要。詳細は不要
情報共有系(全社朝会、勉強会)Summary + Details内容の記録がメイン。意思決定は発生しにくい
プロジェクト進捗(定例MTG)全セクションON議論の詳細、決定事項、次のアクションすべてが必要
1on1Next stepsのみ会話の内容を記録するより、次にやることだけ残す方が実用的

✅ 社内展開のコツ

「こういう機能が追加されました」だけでは誰も動かない。「定例MTGではこのセクション構成を推奨します」という具体的なガイドラインをセットで出す方が、実際の利用率は上がる。SlackやChatで1〜2行の通知+使い分け表を添付するくらいがちょうどいい。

▼ 「Take notes for me」を情シスが推進する意味

議事録AIの社内活用は、情シスが率先して推進すべきテーマのひとつだ。理由は2つある。

1つ目は、会議の生産性改善は全社に影響する。議事録を手で書く工数は、1回の会議あたり15〜30分。週に5回会議がある人なら、月に5〜10時間を議事録に使っている計算になる。AIで自動化できるなら、全社での削減効果は大きい。

2つ目は、「AIツールの社内展開」の成功体験になる。Google Meetの議事録AIは、既存のGWSライセンスに含まれている機能であり、追加コストがかからない。新しいツールを導入するわけではないので、セキュリティ審査も不要。社内のAI活用を進めたいが、何から手をつけるべきか迷っている組織にとって、最もハードルが低い「最初の一歩」になる。

情シスがこの機能を「知らせるだけ」で終わらせるか、「使い方まで設計して展開する」かで、社内のAI活用の文化が変わる。

▼ まとめ

  • Google Meetの「Take notes for me」に、セクションのON/OFF切り替え・Decisionsセクション・Summary改善が追加された
  • Decisionsセクションは英語のみ対応。日本語会議では当面SummaryとNext stepsが主力
  • 管理者側の個別コントロールはなく、「Take notes for me」が有効なら自動展開される
  • 情シスとしては「機能の通知」ではなく「会議種類別の使い分けガイドライン」をセットで展開すると効果的
  • 追加コスト不要のAI活用として、社内展開の「最初の一歩」に最適

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